構造と機能の関係性
人を見る際に大切な事があります。
それは体を改善するにあたっての順番です。
例えば、車を思い浮かべてください。
車のタイヤを1つだけ新品にしたとします。
そうすると他の古いタイヤとのバランスがうまくとれず真っ直ぐ走る事が難しい状態になります。
その状態で運転手の技能をあげる訓練とタイヤを変えてあげること、どちらを先にしますか?
年齢を重ねていく度に運動機能は落ちていきます。
元々車の運転が苦手な方もいるかもしれません。
運転技能ばかりにフォーカスしていくよりも、まずはタイヤを変えてあげれば本来持っている運転技能が見えてくると思います。
これは、人の身体でも言えます。
人の身体の構造がしっかり整っていない状態で筋力トレーニングを頑張ったとしても、効率的なトレーニングにはならない事が多く結果が出にくいです。
筋力トレーニングを受けられたことがある方は分かるかもしれませんが、筋力トレーニングを頑張ってやった!!しかし、その後、熱発で寝込んでしまい1週間筋力トレーニングが出来なかった。
あれ?1週間前まで出来ていた事が出来なくなってる!!
運動機能が極端に落ちてて、筋力トレーニングを最初からやらなくてはいけない!
などという経験はないでしょうか?
これは構造自体を丁寧に整え、機能訓練をしていたら結果が変わっていたかもしれません。
日常生活で体に力が入らない、動かしづらい場合、筋力が足りていないのではなく、その弱っている部位に力が入りづらい体の構造になってしまっている方が大半です。そのため、まず体の構造をしっかり整えて筋力を上げていくトレーニングが必要となっていきます。
体を改善していく順番として図の赤い線が表しています
構造(骨格)が整っているから機能(筋力や歩行など)が上がり、機能が上がるから能力(階段動作など)が上がっていきます。
では、構造が整っていない状態で機能だけが上がるとどうなるでしょうか?
構造という土台から機能が優位な状態になります。
機能が優位な状態で構造自体をカバーしようとすると、関節、筋などの固有受容器の発火場所が確保出来ないため、間違った動作になります。
基本的には間違った動作はその人の動ける幅の限界以上の体の使い方をするので、組織の固有受容器の発火は起こりません。その場所で訓練やトレーニングしていても動きの学習にはならないと言う訳です。
構造→機能→能力→社会の順番で介入していく事を行っていくことが大切で整体とはその土台を担う役割をしています。
これを知っているだけでも身体の状態が大きく変わってくる選択ができると思います👍